利部志穂 個展



会期:2008.2.4-9
会場:表参道画廊
企画:鷹見明彦(美術評論家)

 




 細い金属パイプが縦横につながりながら室内の空間をのびていた。ある部分は壁や床や天井の配管と連結しているようにも見えて、またいくつかの先端には、針金のハンガーや旧いクリーナー、カバーなどが接続して、壁に取り付けられた窓格子や床の破片などとともに構成的に作られた空間に日常や記憶への手がかりを添えていた。初めて見た利部志穂(かがぶ・しほ)の個展は、鮮明なその才能のスパークを伝えた。半年後、区画整理で取り壊される彼女の実家のビルの解体過程に介入する試みに立ち会った。防塵マスクとヘルメット、作業着姿の作家は、たちまち瓦礫と化した物質と記憶を再生するように、早い夕日も忘れて一心不乱に建材のかけらをブリコラージュしていた。オシリス神話、構造人類学、建築、ポスト・ミニマル、マッタ=クラーク・・・わたしのシナプスにたくさんの信号の火が点滅していた。  
                    鷹見明彦(美術評論家)




 
 

 





 利部志穂

 
利部志穂(かがぶ しほ) 

1981 生まれ
2004 文化女子大学立体造形コース卒業
2005 多摩美術大学美術学部研究生卒業
2007 多摩美術大学院美術研究科彫刻専攻修了 


個展
2006 掻く公転 space1/3 東京
    スーパーマーケットドローイング スーパーalps.東京
2007 フォント 〜で日を見る なびす画廊 東京
    家を持ち替える 利部志穂彫刻展 カガブハイツ 神奈川

グループ展
2006 どうぶつ立体図鑑 東京都多摩動物公園 途中撤去
    横浜の森美術展 横浜の森公園予定地 神奈川
    重たいこと 建築 大室祐介氏 彫刻利部志穂 2人展 多摩美術大学彫刻等ギャラリー
    ARTPROGRAM in 青梅 緑化する感覚 次世代の作家たちの変革 東京青梅市街
2007 EXPLOTION Bank Art NYK STUDIO
甑島でつくる 里村 上甑 鹿児島
    アンデポンタン展 和光大学 東京


ワークショップ
2006 子供とまつり 妻有アートトリエンナーレ 新潟

掲載記事
美術手帖 2007.6月号 展覧会レビュー欄 評)成相肇
美術手帖 2008.2月号 特集展覧会のつくり方







 




 表参道画廊 会場風景



 表参道画廊 会場風景



 表参道画廊 会場風景