会期=2013年2月4日[月]-2月9日[土]
会場=表参道画廊+MUSEE F
時間=12:00-19:00(最終日17:00まで)
オープニングレセプション=2/4(月)18:00-19:30
企画/CURATION=小林ひとし 吉川民仁
入場無料












FACE  THE FAR EAST は2011年より始動した、画家たちを中心とする
グループ展プロジェクトです。 多義的な単語である FACE は、動詞的
には“対面する”こと、名詞的には“垂直面”、合わせて“相対しうる
絵画”を含意しています。

近代的な絵画は、前世紀中葉までにヨーロッパや北アメリカにおいて
究められた、とされています。絵画という美術形式は21世紀現在も継
承されていますが、この国で先鋭的とされる画家たちの、内外へ向け
て提示される絵画が、日本的なキッチュやあまりにもイノセントなもの
であることを想えば、上記の限界的な美術史観は正当かも知れません。

しかしながら、私たちの認識はそのようなものではありません。
“極東”では、絵画は未だ探求され切ってはいない。そもそも、絵画と
いう視覚ジャンルは、完遂されうるものなのだろうか。自ら THE FAR
EAST と、いささか偽悪的に方位づけてみせた上で、“相対しうる絵
画” FACE を試みること。それがプロジェクトの狙いです。

絵画に対面して下さる方々を、同時代的なイメージを超える速度で惹
き付け、表参道画廊/MUSEE F がひとつの磁場のようなものとなる
ことを、FACE THE FAR EAST は企図しています。  


              ※


このたび、ご案内する第2弾のプロジェクトを PARTICLE, LIQUID 
と題しました。「粒子」「液体」。 粗かったり細かかったりする絵具
の粒子は溶剤に溶かれ、画家の筆で運ばれ、何らかのかたちや色彩と
して画面へ定着される。きわめて即物的に絵画的なタイトルではあり
ますが、転位する粒子のイメージは、社会や時代のうねりに応対し、
翻弄されもする画家たち自身の暗喩でもあります。

表参道画廊と Muse F の二会場へ4名の画家が召喚されます。
稲垣友里は大胆に画面を塗り分けて色彩の対比や、塗り重ねた空間を
洒脱に見せる、まだ美大に籍を置く新人です。
河名祐二は岩絵具という日本の伝統的な顔料を用いながら、その素材
が帯びやすい工芸的な洗練やジャポニズムを超える、絵画的な強度を
試み続けています。
酒井祐二は近年、和紙や綿布へ墨を転写する絵画を展開しており、
それらは水墨画のニュー・ウェイブとも、絵画への意志そのものの
抽象とも言えるものです。
今一人の岩絵具の画家、山口牧子は持続的に制作しているヴェテラン
ですが、飛翔する鳥のイリュージョンの近作群は、画面の垂直性を暗示
する、すぐれて絵画的な仕事です。

また、今回キュレーションに関わる吉川民仁(1965生)も本来の
画家の立場から PARTICLE,LIQUID のテーマに応じた1点の絵画を、
4画家へ対置します。









□稲垣 友里


1989  愛知県生まれ
2009 武蔵野美術大学造形学部 油絵学科油絵専攻入学

グループ展
2012「460人展」 名古屋市民ギャラリー矢田
2012「ときんときん展」 武蔵野美術大学課外センター1F展示室



稲垣友里 『Layer』 2012 アクリル 綿布 162x194cm














□河名 祐二

1977 東京都生まれ
2005 武蔵野美術大学造形学部 日本画学科卒業

個展
2008 表参道画廊
2011 人形町ビジョンズ
    表参道画廊

グループ展
2005 「第13回奨学生美術展」佐藤美術館 
   「RA’06武蔵野美術大学助手研究発表展」武蔵野美術大学
2006  ART PROGRAM OME 2006 RELATED EXHIBITION
2007 「RA’07武蔵野美術大学助手研究発表展」武蔵野美術大学
    ART PROGRAM OME 2007 RELATED EXHIBITION
2009 「リニューアル」武蔵野美術大学資料図書館
   「THE NIHONGA-JAPANESE PAINTING NOW」ロサンゼルス
    「画廊選抜二人展 河名祐二×吉田愛」表参道画廊
2011 「オアハカマヒカ 紙と土のちから」メキシコ

     

河名祐二 『Living things』 2012 岩絵の具 和紙  80.3x100cm










酒井祐二

略歴
1973 長野県生まれ
1999  武蔵野美術大学造形学部 日本画学科卒業
2006 文化庁新進芸術家国内研修制度研修員(〜'07)
2008 文化庁新進芸術家海外留学制度研修(アメリカ・ロサンゼルス〜'09)

個展
2001  G-ART GALLERY、exhibit LIVE [laiv]
2003  川越 三番町ギャラリー
     G-ART GALLERY
     Gallery+cafe' GARASHA
2004 小野画廊・京橋(以降'05年)
2005  ギャラリー4GATS
2007 アートフロントギャラリー
2010  gFAL-Gallery of The Fine Art Laboratory

グループ展
2000 「C・A・F」埼玉県立近代美術館(以降'02,'03)
2002 「つくられる平面」コートギャラリー国立
2004 「work」コートギャラリー国立
2007 「META II」神奈川県民ホール(以降'10,'11)
2010 「META X 2010」日本橋高島屋美術画廊X(以降'11)
2011 「オアハカマヒカ 紙と土のちから」メキシコ
   「META 3331」3331 Arts Chiyoda
   「IMA Iwata Meet the Art」磐田市立中央図書館
2012 「現代水墨作家展」国立新美術館
     「アーティストグループ風」東京都美術館



酒井祐二 『Bedsheet#21』 2012 画仙紙 墨汁 183x259.5cm












山口牧子

1962 広島県生まれ
1986 女子美術大学芸術学部絵画科 日本画専攻卒業
1992 武蔵野美術大学研究生修了
2007 文化庁新進芸術家海外研修員(イギリス)
2008 University for the Creative Arts(イギリス)
     グラフィックデザイン&コミュニケーション修士課程修了

個展
1988 熊谷守一美術館( 以後'91)
1991 ギャラリー福山(以後'93,'95)
1997 ギャラリー山口(以後'99,'01,'04,'06)
2000「庭のひかりの記憶」原宿ギャラリ−
2002 Gallery惺SATORU(以後'03,'05,'10,'12)
2007 白銅てい画廊
2011 Gallery エクリュの森
2012「Bird Song」 GalleryxCafe/Jalona

グループ展
1999 「沓澤貴子/山口牧子展(藤枝晃雄企画)」ギャラリーαM
2003 「篠原佳尾/山口牧子/三澤ふみ展」ギャラリー福山
2004 「HARUTONARI 7」ギャラリー山口
2008 「Master of Arts Design Exhibition」UCA芸術大学
2011 「田中マサシ/山口牧子展 共鳴」Gallery SATORU
2012 「DOMANI明日展」国立新美術館
    「ART KYOTO」国立京都国際会館

受賞歴
1989 「スペイン美術賞展」カイサ デ バルセロナ スペイン
2004 「第2回東山魁夷記念 日経日本画大賞展」ニューオータニ美術館
2004  第8回資生堂ADSP
2012 女子美術大学制作研究奨励賞



山口牧子  『Bird Song 1-2』 2012  顔料 メディウム 蜜蝋 綿布  92x65cm