東京写真月間2014
金子隆一(写真評論家・写真史家)企画




  「幻の前衛写真家--大西 茂」展

 
 

 

会期=2014年5月26日[月]-6月7日[土] ・日休
会場=表参道画廊
時間=12:00-19:00(最終日17:00まで)







「幻の前衛写真家--大西 茂」展


  大西茂(1928〜1994)は、数学研究者でありながら、
1955年に開催した写真展で注目され、主観主義写真運動に関わり
ます。また60年代にはアンフォルメルの墨象作家としてミシェル・
タピエに高く評価され、イタリアで画集も出版されています。

しかし、写真制作はわずか数年でやめてしまった幻の写真家です。
その作品は、多重撮影、暗室での多重露光、特殊な現像処理、
人工的な変色といった技法を駆使して、特異ともいえる幻想的な
世界を展開しています。その表現について美術評論家瀧口修造は
「時間と空間との奇妙に混濁した溶解状態」と評しています。

本展覧会は、大量に残されてヴィンテージ・プリント中から
約20点を厳選して、1950年代後半に注目されながらも、現在
では失われた写真家の軌跡の一端を探ろうとするものです。







大西 茂 (おおにし しげる)略歴    

1928年 岡山県高梁市に生まれる。  
1953年 北海道大学理学部数学科を卒業後、
同大学の研究室で数学研究を行う。  
1955年 第1回個展をなびす画廊で開催し、
美術評論家瀧口修造が序文を寄せる。  
1956年 国際主観主義写真展に出品する。  
1957年 第2回個展をタケミヤ画廊で開催する。
同年、『別冊アトリエ』(アトリエ出版社)、
写真雑誌「フォト35」(新日本写真会)に作品が
掲載される。  
1969年 墨象による作品集『連続体の論理(Logic of Continuum)』
がミシェル・タピエの序文を添えてイタリアで刊行される。  
1994年 岡山県高梁市で死去。













「大西 茂 『作品』1957年頃」