展覧会に寄せて
私は世界の各地を訪ね、有名な建築家の作品やアノニマスな建造物を見て回りました。そこには光や陰、風や
音、空気があり、周囲の環境と調和した建築家のコンセプトに魅入られました。私はそこで感じた過去の
記憶を辿り、イメージを再構成して建築の息遣いを作品にしました。これは私にとって序走です。
さて、その次はと自分に問いかけ、vol.4
は幅広く身近に感ずることをドローイング作品として制作しました。さて、どこに収斂するでしょうか?年齢を重ねた今もなお自分を探し続けています。
今回初めてTakiguchiをゲストとしてお迎えしました。Takiguchi
の作品との出会いは鮮烈でした。キドプレスの展覧会を見て正直困惑しました。何だか良く分からない。不思議さと格好良さが混ぜ合わさっての印象でした。
Takiguchiは常に新鮮で刺激的でした。私にとって良き師であり、友人 であります。
此の度のスタンスの異なる作品のキーワードは ”宴・うたげ” です。
コロナ禍の1年超えての宴です。
吉田紀子
■吉田紀子
1941年 大阪市生まれ
1963年 早稲田大学建築学科卒
1965年 同大学院修了
1963年〜1967年 今井兼次研究室に在籍
1968年〜吉田建築設計室開設
2005年 千葉県〈優秀建築賞〉受賞
画歴
2012年 第38回i.m.a展東京都美術館(東京)
「日本の秋展」ルーファンス・リン・ギャラリー(カナダ)
2014年 第81回神奈川県展〈TVK賞〉受賞
横浜市民ギャラリーあざみ野(横浜)
個展vol.1「角を曲がって」ギャラリー砂翁(東京)
2015年 「建築東京11」”心像建築6景”に掲載
2016年 「建築東京5」”心像建築6景”に掲載
個展vol.2 「響き」ガレリア・グラフィカbis(東京)
個展「奏・記憶の空間」ギャラリーてん(東京)
2017年 個展vol.3「翔」ガレリア・グラフィカbis(東京)
「Small works 2017」ガレリア・グラフィカbis(東京)
2018年 「Small works
2018」ガレリア・グラフィカbis(東京)

吉田紀子:チキンハウスの屋根 570×570mm 2020年
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